MailchimpとBeefreeを比較:配信基盤とデザイン編集の役割

日本語編集部 · 2026年10月16日更新

MailchimpとBeefreeは、似た画面でメールを作れても解決する仕事が異なります。Mailchimpはリスト管理、キャンペーン送信、ドラッグ&ドロップ編集、オートメーションを一つの配信基盤にまとめます。Beefreeはメールとランディングページのデザインを作り、HTMLをエクスポートする編集環境です。Beefreeで制作し、Mailchimpや別のESPで配信する構成を含め、どこに費用と担当者を置くかを比較します。

先に結論

送信、連絡先、配信後のレポートまで一つの運用にしたいチームはMailchimpが土台になります。制作の担当者が多い、ブランド部品を厳密にそろえたい、将来ESPを替えてもテンプレートを持ち運びたいチームはBeefreeを組み合わせる価値があります。二つを併用する場合は、HTMLを渡す工程と最終承認者を明文化してから契約してください。

料金と役割の一覧

プラン料金と対象役割・上限
Mailchimp Free無料、連絡先250件月500通まで、1日250通まで。配信基盤を小規模に使う
Mailchimp Essentials500件で月$13(月払い)リスト管理とキャンペーン送信
Mailchimp Standard500件で月$20から(月6,000通まで)2,501〜5,000件は月$100、5,001〜10,000件は月$135
Beefree Starter無料デザイン10件まで、月6回のエクスポート
Beefree Professional月$30プロジェクトフォルダと再利用ブロックが無制限
Beefree Business月$160ブランド管理機能。複数人の制作ルールをそろえる

Mailchimpの料金は連絡先数と送信上限を一緒に見ます。Beefreeの料金はデザイン環境のプランとして考え、別途ESPの配信費用を組み合わせます。

解決する仕事が違う

Mailchimpは、登録フォームから入った連絡先をオーディエンスとして整理し、セグメントを作り、キャンペーンを配信する場所です。ドラッグ&ドロップエディタで本文を作るだけでなく、配信スケジュール、オートメーション、開封やクリック後の確認まで同じアカウントに置けます。制作担当が少なく、送信担当も同じ人なら、ログインを分けずに済むことが運用上の強みになります。

Beefreeは、本文の見た目と再利用性を中心に考えるエディタです。行、列、ボタン、画像、テキストを組み合わせ、メールやランディングページを作成します。完成したデザインをHTMLとして書き出し、Mailchimp、別のESP、社内の配信基盤へ渡せます。Beefree自体を送信リストや配信イベントの管理場所として扱うのではなく、制作物の保管と受け渡しを担うと考えると整理しやすいです。

Mailchimpだけで完結させる場合

小規模なチームでは、Mailchimpのエディタからそのまま送信する方法が最も短い経路です。テンプレートを作り、オーディエンスを選び、差し込み項目を確認して配信できます。Freeは連絡先250件、月500通まで(1日250通まで)なので、少数の告知や月に数回の更新に合います。500件でEssentialsを月$13(月払い)にすると、無料枠を超える連絡先を管理しながら送信を続けられます。

定期配信や自動化を一つにまとめるなら、Standardの500件で月$20から(月6,000通まで)という基準が比較の起点です。連絡先が2,501〜5,000件ならStandardは月$100、5,001〜10,000件なら月$135です。リストが増えるほど配信基盤の費用が中心になり、別のデザインツールを加えるかは制作工程の問題になります。

Beefreeを加える場面

Beefreeを加える理由は、送信機能を増やすことではなく、制作を分離して整えることです。デザイナーがBeefreeでテンプレートを作り、編集者が文章を確認し、送信担当がMailchimpへ取り込むという分担ができます。ブランドカラー、ロゴ、ボタン、フッターを再利用ブロックにまとめれば、毎回ゼロから作る手間を減らせます。Professionalは月$30でプロジェクトフォルダと再利用ブロックが無制限です。

無料のStarterはデザイン10件まで、月6回のエクスポートです。頻繁に書き出すキャンペーンや複数ブランドを扱う場合は、この上限が受け渡しの待ち時間になります。Businessは月$160でブランド管理機能を使えるため、複数人が同じルールで制作する必要がある組織で検討しやすい構成です。いずれのプランも配信サービスの契約を置き換えないため、MailchimpなどのESPの費用を別に計上します。

HTMLのエクスポートとインポートで決めること

BeefreeからMailchimpへ渡すときは、単にHTMLファイルを移すだけではありません。画像のURLが公開されているか、リンクの追跡パラメーターをどこで付けるか、購読者名などの差し込みタグをどの形式で残すかを決めます。Beefreeの画面で見えていたデザインと、Mailchimpのプレビューで表示されるデザインが一致するとは限らないため、ヘッダー、本文、CTA、フッターを順番に確認します。

取り込み後の所有者も重要です。Beefreeの原本を編集するのか、Mailchimp内のテンプレートを直接直すのかを混ぜると、次の配信で古いHTMLが戻ります。原本のURL、バージョン、承認者、エクスポート日を記録し、Mailchimp側では送信前のチェックリストを使います。ESPを変更する予定があるチームは、Beefreeの原本を保管しておくと再制作の範囲を抑えられます。

ブランド管理と共同作業

一人の担当者が毎週メールを作るなら、Mailchimpの内蔵エディタで十分なことがあります。反対に、マーケティング、デザイン、法務、地域担当が同じメールを触る場合は、制作と配信を分けると役割が明確になります。Beefreeでロックしたい要素を再利用ブロックとして管理し、自由に編集する本文部分と区別します。Businessのブランド管理機能を使う場合でも、誰がブロックを更新できるかを社内の手順に落とし込みます。

Mailchimp側では、送信先のセグメント、配信日時、オートメーションの条件を送信担当が確認します。Beefree側で承認されたことだけを理由に配信を確定せず、件名、差し込み、リンク、配信停止先を別の担当者が確認すると事故を減らせます。二つのサービスを使うなら、制作完了と配信承認を別の状態として扱うことがポイントです。

費用を比較する順序

まず読者数と月間送信数からMailchimpの枠を決めます。500件ならEssentialsの月$13(月払い)とStandardの月$20から(月6,000通まで)を並べ、オートメーションやHTML送信の要件を確認します。2,501〜5,000件ならStandardの月$100、5,001〜10,000件なら月$135として、今後の連絡先増加も表にします。

次に制作人数と書き出し回数からBeefreeを選びます。Starterで月6回のエクスポートに収まるなら追加費用はありません。再利用ブロックやフォルダを無制限にしたい場合はProfessionalの月$30、ブランド管理機能が必要ならBusinessの月$160です。MailchimpとBeefreeを合算し、配信、制作、承認にそれぞれ何人の作業が必要かを同じ表に記録します。

選定と移行の進め方

  1. 現在のメールを棚卸しし、配信リスト、テンプレート、差し込みタグ、オートメーションを一覧にします。
  2. Mailchimpだけで作るメールと、Beefreeで原本を管理するメールを分けます。
  3. 共通ヘッダー、ボタン、フッターを再利用ブロックにし、ブランドの承認者を決めます。
  4. 一つのメールをエクスポートしてMailchimpへ取り込み、画像、リンク、差し込み、モバイル表示を確認します。
  5. テスト送信の担当、配信予約の担当、原本を更新する担当を文書化してから本番へ進めます。

移行後は、Beefreeの原本とMailchimpの送信テンプレートに同じ識別名を付けます。修正が入ったときに片方だけを更新しないためです。別のESPへ移る可能性がある場合は、HTML、画像、差し込みタグの対応表を保管し、サービス固有の設定とデザイン本体を分けて扱います。関連する制作ツールの考え方はStripoの代替案やStripoとBeefreeの比較も参照できます。

どちらを選ぶか

送信と顧客データを一つの場所で扱うことが最優先なら、Mailchimpのプランを連絡先数と送信数に合わせて選びます。制作の品質、再利用、複数人の承認、ESPをまたぐ持ち運びが最優先ならBeefreeを制作環境として加えます。二つは競合する一択ではなく、配信をMailchimp、デザインをBeefreeに分ける構成も選べます。費用だけでなく、HTMLの受け渡しを誰が管理できるかまで含めて決めてください。

よくある質問

MailchimpとBeefreeは同じ種類のサービスですか?

同じ種類ではありません。Mailchimpは連絡先を管理し、キャンペーンを配信し、オートメーションを動かす配信プラットフォームです。Beefreeはメールやランディングページを視覚的に作り、完成したHTMLを別の配信サービスへ渡すデザインエディタです。役割が違うため、Beefreeで作ってMailchimpで送る組み合わせも成立します。

Beefreeで作ったHTMLをMailchimpで送れますか?

はい。Beefreeでデザインを作成してHTMLをエクスポートし、Mailchimp側のテンプレートやキャンペーンへ取り込む運用ができます。差し込みタグ、画像URL、リンク、配信停止フッターが取り込み後も意図どおりか、送信前に確認する工程を決めてください。

小さなリストならどちらを先に選ぶべきですか?

連絡先管理と送信まで一つの画面で済ませたいならMailchimpから始めると整理しやすいです。メールの見た目を専門に作り、将来ほかの配信サービスにもテンプレートを移したいならBeefreeを追加します。作成者と送信担当が同じかどうかも判断材料になります。

Mailchimpの無料プランで何件まで送れますか?

Freeは連絡先250件、月500通までで、1日あたりは250通までです。この枠は小規模な告知や少数の配信に使えますが、読者数と配信頻度を掛け合わせて月間通数を先に確認してください。

Beefreeの無料プランにはどんな制限がありますか?

Starterは無料で、デザイン10件まで、月6回のエクスポートです。デザイン数と書き出し回数を毎月使い切るチームでは、Professionalの月30ドルでプロジェクトフォルダと再利用ブロックを無制限にする選択肢があります。

ブランドを複数人で管理する場合はどう考えますか?

Beefreeは制作担当、レビュアー、承認者をデザイン側に集めやすく、Businessの月160ドルにはブランド管理機能があります。Mailchimpは送信、オーディエンス、オートメーションを一つにまとめるのが得意です。誰がブランド部品を変更し、誰が最終送信するかを先に決めると、二重管理を避けられます。